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慢性腎臓病 2024.02.19
腎臓の働きについて
腎臓は血液の浄化と体内のバランスを保つために、非常に複雑で精密な作業を行っています.
腎臓の健康を維持することは、全身の健康を維持する上で非常に重要です.
1.老廃物の排出:
腎臓は、体内の老廃物や余分な水分を排出する役割を果たしています。
血液のろ過:
腎臓は外側の皮質と内側の髄質の2層構造になっています。腎動脈から入ってきた血液はまず、皮質に運ばれ糸球体によってろ過されます。 このとき、老廃物や余分な塩分などが取り除かれます。
再吸収:
次に、ろ過された液体は髄質にある尿細管と集合体で、必要な栄養素と水分が再吸収されます。これにより、体に必要なものは血液に戻され、老廃物や余分な液体は尿として排出される準備が整います。
尿の生成と排出:
老廃物や余分な液体は尿として中心部分の腎盂へ運ばれます. そこから尿管に送り出され膀胱に溜められ、尿がある程度の量になったところで体外に排出されます.
2.血圧の調整:
腎臓は塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧を調整しています。
血圧が高いときは、塩分と水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、血圧が低いときは、塩分と水分の排出量を減少させることで血圧を上げます。
高血圧は腎臓に負担をかけ腎臓の働きを低下させる原因になります。そして、腎臓の働きが低下すると高血圧になりやすくなるという悪循環になります。
3.血液の生成:
血液(赤血球)は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るホルモン(エリスロポエチン)の刺激を受けて作られます。
腎臓の働きが悪くなると、このホルモンが出てこなくなってしまうため、血液が十分に作られず貧血になることがあります。
4.体液量・イオンバランスの調整:
腎臓は体内の体液量やイオンバランスの調節や、体に必要なミネラルを体内に取り込む役割を担います。
「イオン」とは「電解質」ともよばれ、血液や体液に含まれるナトリウム、クロール(塩素)、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのこを言います。これらのイオンは5大栄養素のミネラルに属します。
腎臓はこれらイオン(電解質)の量を一定に保つ働きももっていますが、腎臓の働きが悪くなり、そのバランスが崩れると、浮腫や高血圧、心不全、最悪の場合は突然死などをおこしてしまいます。
5.骨の生成:
腎臓は、カルシウムを体内に吸収させるのに必要な活性型ビタミンDを作っています。
腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなって骨が弱くなるなどの症状が出てくるおそれがあります。